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研究論文の制作 (Paper-craft) 

1.研究論文制作の心構え

 研究論文制作の第一の目的は、自らの意見形成をはかることだと考えます。社会科学分野で論文制作を行う意味は、自分の意見を発表して、社会のなかでそれが確実なものであるかを確認するところにあります。これまで受講してきた科目では、文章を書いて自分の考えを表現することには限りがありました。この研究論文制作の過程では、思う存分ユニークな考えを示していただきたいと考えます。けれども、ここで意見の「形成」であることを強調しておきたいと思います。独断に陥らないように、他者の考えや文献資料を十分取り入れて、研究論文を「形成」してください。このために、研究ゼミナールへの参加が必要です。 

2.論文の専門領域および指導領域

 放送大学では、研究のテーマと指導教員の専門テーマとは、ほかの大学に比べますと、それほど直接的な関係はないと私は考えております。けれども、幸運にも近い分野のテーマを選択するならば、資料収集や考え方で多くのメリットが期待できるかもしれません。私の主たる研究領域は、社会経済学です。市場経済はいかに形成されるか? 貨幣はなぜ必要か? 消費社会ではなぜ浪費が行われるのか? などの経済社会の現代的なテーマについて、理論的な研究を行っております。

3.研究論文制作のテーマ

   論文のテーマには、消費社会・産業社会・市場経済・公共経済・家計経済・貨幣経済などの経済社会の現実的な問題、あるいはこれらの経済社会についての理論的研究が考えられます。テーマ選択でもっとも重要なのは、明確な問題意識を持つことです。選ばれたテーマは、研究論文作成の途中で変わってもかまいません。最後まで追究しても厭きの来ないような、テーマ設定が必要で、絶えず問題の核心に迫るような工夫を行ってください。具体例については、「履修の手引」掲載の「研究テーマ」一覧などを参照してください。


放送大学修士課程の論文も参考にしてください。
・『社会経営研究』『社会経営ジャーナル』
https://motoshimon.sakura.ne.jp/ssg/
・『放送大学文化科学研究』
 https://oujjas.com/
 

4.論文作成指導のプロセス

  提出までのスケデュールは、以下のとおりです。

[卒業研究]

(1) 前年度の10月から3月まで、学生が自分で行う、資料収集と、考え方・研究方法の検討
(2) 4月から、 月一回のゼミナール形式の指導
(3) 9月に合宿を行い、中間発表会の開催あるいは自主ゼミの開催
(4) 提出まで、メールなどで草稿をやり取りしながらの個別相談

[修士論文作成]

(1)4月のオリエンテーションの後、月一回のゼミナール・研究発表
(2)7月連休に合宿を行い、夏休み中にレポート作成
(3)9月から12月まで、月一回のゼミナール・研究発表
(4)1月連休に合宿を行う。レポート作成
(5)2月から4月まで、月一回のゼミナール・研究発表
 

[博士後期課程の論文作成]

(1)上記の大学院ゼミナールへの参加・研究発表
(2)「特論」「特定研究」「研究指導」「報告会」を適宜開催する。 
なお、資料収集の方法のわからない方には、前年度中でも連絡をいただければ個別に相談を行います。また、ゼミ発表では、ほかの参加者を十分説得できるような工夫を求めます。遠隔地在住の方や日程の合わない方には、Web会議システムなど別の方法を考えます。Web会議の開催については、下記のキャンパスネットワーク内の坂井ゼミナールの「お知らせ」で予告します。
 

5.参加者への希望・その他

  論文制作では、発表に値する確実性のある論述・意見形成を、目指す必要があります。すくなくとも、このような練習をこの研究のプロセスで何回も行わなければなりません。このため、文献・資料の収集と、これらの整理・検討をなるべく早めに済ませておき、4月から始まりますゼミナールに備えていただきたいと思います。文献をできるだけ多く収集し、それらを咀嚼するなかで、最終的には自分の意見形成を図ることができると思います。文献収集の方法や、論文の書き方などの一例として、放送大学附属図書館発行の「リブナビ・プラス」をぜひ参照してください。なお、平成11年からWeb会議システムなどの通信を利用した指導を行ってよいことになり、また「キャンパス・ネットワーク」を使用すれば、すべての学生の方がインターネットを利用できることになりましたので、研究用のホームページを設けました。実際に会って議論するゼミナールが基本ですが、遠隔地からのゼミ参加者は利用ください。

 


キャンパスネットワーク内の
「坂井ゼミナール」へはこちらから

「リブナビ・プラス」はこちらから